タッ君は手にあまる二歳。ママの言う事なんか聞きません。このLittle Gangに、ママは一日中振り回されていました。ある日タッ君は散歩に出かけると、遠くに見える階段に向かって元気よく走っていきました。階段を上るのかと思ったら、タッ君はその横の泥の斜面を四つん這いになって這い上がって行きました。「タッ君ダメダメ、階段を上りなさい。怪我しちゃうよ!」けれどタッ君は言う事なんか聞きません。泥だらけになり、膝を擦りむき、ママがタッ君のお尻をおして、何とか上へ上がることができました。「言う事聞かないから怪我しちゃうんだよ!わかった?」ママは念を押しました。数日後、散歩で、同じ階段のそばまで来ると、タッ君はまた元気よく階段へ向かって走って行きました。この間怪我をしたから今日は階段を上るのかと思えば、タッ君はまた泥の斜面を上って行きました。先日の繰り返し。泥だらけになり、膝を擦りむき、ママがタッ君のお尻を押上げ、何とか上へ。
次の散歩のときママはコースを変えることに決めました。けれどタッ君はママが何を決めたって無駄でした。その日も元気よく、ママの注意する声も右から左へ! タッ君は階段のあるコースへと向かって行きました。ママも負けずに作戦を考えました。『今日はタッ君のお尻を押してやらないことにしよう。「じゃあね、タッ君バイバイ!」って階段を上って置いて行っちゃえば、きっとタッ君も「ママ待って!」と階段を上って追いかけてくるだろう。』とママは思いました。
いつものようにタッ君は階段にむかって走って行きました。けれど、今日のタックんは、いつもとは違いました。ついに学んだのです。泥の斜面ではなくて階段を上る事? 残念ながらそうではありません。助走をつけて上ることです。四つん這いになり、泥だらけになり、ついにタッ君はママの手を借りずに、このどうでもいい、そしてママにとっては困った遊びを極めたのです。泥の斜面のてっぺんで、泥んこのタッ君はママに大きく手を振りました。「ママ見て! すごいでしょ!」
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