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親しかできないこと。親だからできること。

私がまだ、大学に通っていた頃のことです。当時私は父が運営する相模原のBEP研究所で、発達障害のある子供たちのサポートをしていました。毎 週日曜日、父は子供たちのパパに呼びかけ、手作りビデオの作成をしていました。日本のお父さんはとても忙しく、当時ほとんどのパパが、子供が起きる前に仕 事に出かけ、子供が寝てから帰宅するといった毎日を送っていました。『もっとパパたちに子どもたちと拘ってほしい!』そう思った父が思いついたのが、パパ が出演する、我が子のための『手作りビデオ』でした。 その日は自閉症のてっちゃんという男の子のビデオの作成をしました。てっちゃんにはほ とんど言葉がありませんでした。早速ビデオの作成にあたりました。いつもはシャイなてっちゃんのパパですが、まるで別人のように元気よくビデオに登場しま した。パパはてっちゃんのために歌を歌い、絵を描き、絵本を読み…、 最後にてっちゃんの大好きなアンパンを食べてもらうことにしました。「てっちゃん! パパだよ! てっちゃんの大好きなアンパン、パパも食べるね! おいしいね、てっちゃん!」ビデオの撮影は無事終了しました。てっちゃんのパパが、満面の 笑みを浮かべて、あまりにおいしそうにアンパンを食べていたので、『よかったら、もう一ついかがですか?』とアンパンを勧めると、 「実は私は甘いものが苦手で…、アンパンは特に苦手なんですよ!(笑)」 当時私は未熟な大学生でしたが、『子供のためなら、何でもやろう!』というパパの姿に、胸が熱くなりました。




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